天翔橋北斗の旅々失礼します

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2019夏旅:4日目8月14日:奈良~伊賀~四日市

木津川沿いに三重県へ:関西本線 322K列車 奈良~加茂・関西本線 230D列車 加茂~伊賀上野

ホテルで朝食をとり、近くのヤマト運輸のセンターから荷物を送り出して、奈良駅へ。まだ観光客が動き出すには早く、がらんとした駅。でも、スーツケースやバックパックの人はそれなりに見かけた。

台風10号接近で、スカッと晴れてはいるものの、かなりの強風。

関西本線は、大阪方面から京都府木津川市の加茂駅までと、名古屋方面から三重県亀山駅までが電車、その間の区間ディーゼルカーでの運転。従って加茂駅で必ず乗り換えになってしまう。2両のディーゼルカーは9:36、定刻の発車。

木津川沿いに山間にどんどん分け入っていく。農村と言うよりは山村と言った方が合うような、「ザ・ローカル線」な風景が続く。10:14,伊賀上野に到着。

我が町ののんびりローカル線:伊賀鉄道

『忍者』は1番乗り場へ。などと書いてあるので、ついつい降りてしまう。

伊賀市内を縦貫して走る元近畿日本鉄道のローカル線、伊賀鉄道。「元近鉄」ではあるが、今走っているのは元東急の車両。

これに、「伊賀」にちなんで忍者のラッピングを施して走らせているのだ。

スピードは「忍び」のイメージからはほど遠い、のんびりした走り。どこか急ごうというのでは無いけれど、普段着のくらしのすぐそばにある電車、と言った感じだった。乗客は、街なかへお出かけのお年寄り、小さな子どもを連れたパパ、沿線のショッピングセンターへ営業に来たと思しき、不慣れな感じのビジネスマン。

35分ほどで伊賀市の反対側にある近鉄線の伊賀神戸駅に到着。すぐ折りかえして戻ってきた。

嵐に追いつかれた:関西本線 234D列車 伊賀上野→亀山、関西本線 2308G列車 亀山→四日市

ちょうどお昼なので、伊賀上野駅からちょっと歩いたところにあるコンビニへ。パンを買って帰ってきたが、雨が本格的に降り始め、走って戻る羽目に。

伊賀上野駅の駅舎は瓦葺きの風情のある駅舎。構内にも旧い標識などあってよかった。

12:21、234D列車で亀山へ。京都のお茶をアピールするラッピングが施されており、カーテンもそれに沿ったデザインだった。

途中亀山で乗り継ぎ、JR四日市駅には13:53到着。ここで自分の迂闊さに気づく。ホテルを取るときに予約サイトから「駅が近い」という条件で引っ張り出したのだが…。

四日市にはJRと近鉄の両方が走っており、両者の駅はちょっと離れている。「駅が近い」といってもどっちの駅から近いのか、ということを気にしなければいけなかった。

そう、宿泊先の四日市シティホテルアネックスは近鉄駅の近く。横殴りの霧雨の中を、延々駅前通りを歩く羽目になってしまった。

街なかは遊園地:四日市あすなろう鉄道

でも、近鉄の駅に近いことにはメリットがある。近鉄から移管された第三セクター鉄道四日市あすなろう鉄道」は近鉄駅近くの「あすなろう四日市駅」発着だからだ。

日本の多くの鉄道のレールとレールの間隔(軌間)は1067mm、一部私鉄と新幹線が1435mm、ほかいくつかある。その中でも狭い部類にあたる762mmは俗に「ナローゲージ」と呼ばれ、日本では富山県黒部峡谷鉄道三重県三岐鉄道の一部、そしてここ、同じ三重県四日市あすなろう鉄道の3社4路線しかない。

軌間が狭いから、電車もミニサイズ。両手を拡げて大の字になると、ほぼ電車の幅と一緒だ。

近鉄は大きい規模の鉄道会社だけど、昨今一部のローカル線を切り離した。今日乗った伊賀鉄道や、この四日市あすなろう鉄道もそうだ。

小さな車両は雨の中、ごとごとと走り出す。見た目も走りも、内装もかわいらしい。そんな電車や、軌道は四日市市が所有している。鉄道路線維持のときに言われる「線路や設備は地元自治体所有、運行を会社に委託」という上下分離のやり方だ。

路線もコンパクトなので、1時間ちょっとで全部乗り切ってしまった。