天翔橋北斗の旅々失礼します

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2019夏旅:1日目8月11日:品川→熱海→三島→豊橋→名古屋→新大阪

朝の余裕は緑の車:東海道線 727M 品川→熱海

このところ、夏の旅行先が広島・福岡と遠かったこともあって、飛行機で出かけることが多かったので、今回は三年ぶりに鉄道での遠出になった。前日まで通常勤務ーそれは僕の勤め先の場合22時半までをいうのだけどーをしてからの、ほぼ始発に近い時刻での出発は、正直きついなあとは思っていた。でも、こういうときだけは体内時計が優秀。午前5時前に埼玉県内の自宅を出て、一路品川に向かった。

 

池袋から乗った山手線は、混み気味。三連休中日の朝だから、夜遊び明けの朝帰りの人たちかと思っていたが、なんか雰囲気が違う。新宿でさらにラッシュ時並みの混雑に。Twitterをつらつら眺めていて気づいた。

「あ、コミケ?…」と思いながら改めて周囲を見れば、確かにそんな雰囲気。

案の定、大崎でかなりの人が降りてりんかい線に乗り換えてゆき、空席の目立ついつもの早朝の山手線になった。

品川発6:16の727M普通列車JR東日本のポイントが貯まっていたので、ここは使いどころだとグリーン券に引き換え。品川から熱海までゆったり過ごすことにした。

僕の当初の予定は、「熱海~名古屋間を新幹線で行き、その先は新快速を乗り継いで大阪に向かう」というもの。この計画では名古屋で1時間以上の空き時間ができ、余裕を持って昼食がとれるという理想的なスケジュールだった。

727Mのグリーン車には人はまばら。昨夜からのこともあって一瞬眠りかけた。「東海道新幹線かあ。前いつ乗ったっけな」と思い返して急に目が覚めた。GWの東京駅の、身動きがとれないほどの状況を思い出したのだ。今日は日曜日で、大半の人の盆休みは昨日からとはいえ、「このままだと、東京にまだ近い熱海では、たとえ《こだま》や《ひかり》でも、乗りたい列車には乗れないのでは」と不安になって、眠るどころではなくなってしまった。

そこで、新幹線と在来線の利用区間をまるきりひっくり返して、名古屋まで在来線、名古屋から新幹線というスケジュールを作ってみることにした。手許の「コンパス時刻表」を繰って出した結論は「名古屋の乗り換えが大幅に短くなるが、いけそうだ」。しかも名古屋~新大阪の区間で使うなら、《のぞみ》にも乗れて本数が多い。かくして、最初の段階から大きく予定変更することになってしまった。

ショートリリーフからの長い戦い:1431M 熱海→三島、933M 三島→豊橋

熱海7:59着。多くの人たちと一緒に、1431M静岡行きに乗り換える。

ところで東海道線静岡地区の乗り継ぎを考えるとき、個人的に気をつけているポイントとして、「乗り継ぐ各列車を終点まで乗らない」というのがある。

例えば熱海発沼津行きから、島田行きに乗り継ぐとする。

他の多くの路線と同じようなダイヤであれば、次の島田行きは「沼津始発」なので素直に沼津で乗り換えれば済む。

ところが、静岡県内の東海道線はそうではない。次の列車が、前の列車と微妙に被る区間で運行されるダイヤになっているからだ。

さっきの例でいえば、熱海発沼津行きから乗り継ぐ島田行きは、実は「三島始発」。なので、沼津より先に行くのであれば、手前の三島で島田行きに乗り換えてしまった方が、空席が多かったりするのだ。

今回もそのパターン。熱海から乗った沼津行きを三島で降りて、三島から次の列車へ。しかも、ちょっと珍しい三島発豊橋行きという933M列車。静岡県内をほぼ乗り換えなしでいけるという、素晴らしい列車だ。

313系電車で空調も乗り心地もよい感じ。夏の静岡東海道は蒸し暑いけど、ホームに出なくてよいのなら快適そのもの。海は見えないけど、海が近いことを感じさせる白っぽく輝度の高い空を窓越しに眺めながら、ゆったりした気分になっていた。

乗客も思ったほど乗ってないし…。

後から考えると、このとき「思ったほど乗ってない」ことに、違和感を覚えるべきだったのかもしれない。列車が島田を過ぎたあたりから、車掌が何か追加でアナウンスしている。

「この列車、後ろ寄り3両、青い座席の車両は、この先浜松で切り離しを行います。浜松より先にお越しのお客様は、前より3両、赤い座席の車両にお乗り換えください。」

やれやれ、今座ってるこのガラガラ新型電車、シート青ですよ…。

掛川で移動したものの、前寄りにつながる211系電車は激しい混雑。しかも空調の調子が悪いのか、元々ダメなのか、非常に暑い。閉口しながら豊橋で乗り換え。

エクストリーム帰省のご家族が:東海道線 5325F 豊橋→名古屋

すぐ乗り換えればいいのに、「先に名古屋からの新幹線の切符、買えないかなあ」と余計なことを考え、改札を出てあたふた。結局買えずに戻ってくると、せっかくこの駅始発の列車なのにトイレ前の立ち席スペースしか空いてない、という事態に。仕方がないのでバックパックは下ろして手すりで体を支える。

313系の快速5325Fは快調に飛ばすが、乗客は多め。

自分が立ったトイレ前の同じスペースに、子ども3人を連れたご夫妻。帰省なんだろうなあ、大変だなあと思ったその瞬間、衝撃的な地名が子どもの口から…。

「あのさあ、尾道にはいつ頃着くの?」

…えええええっ、これで、このまま在来線で、広島の尾道ですか!

い、いや、そんなわけないよね、名古屋から広島まで新幹線とか、そういうのだよね、きっと。

でもこのご家族、名古屋では降りませんでした。すごい経験を子どもにさせてるなあ…。

 作戦成功!:東海道新幹線 のぞみ333 名古屋→新大阪

名古屋に着いたのでまずは改札外へ。新幹線用券売機を探して、名古屋~新大阪間の自由席特急券+乗車券のセット券を購入。すぐにホームに入る。とりあえず3時にホテルに着けば良いので、乗れる列車に乗ればいいやととりあえずホームのきしめん店に入る。

ひかりじゃないとだめかな、と思っていたが、意外とひかりを待っている乗客の方が多い。のぞみを一本見送ったが、降車は多いものの乗車は少なめ。

じゃあ、のぞみでいいよね、と、13:05発の新大阪行きのぞみ333号の客となった。

おそらくだが、名古屋の場合、京都に行くならJR在来線の新快速の乗り継ぎで約2時間の運賃2,600円程度、大阪に行くなら近鉄の名阪特急で2時間半弱、運賃に特急料金を足しても4,300円程度なので、所要50分ではあるけれど6,000円近くする新幹線を使って名古屋から大阪へ、という人は、よほど急ぐ場合かお金のある人に限られるのかもしれない。博多・福岡に行くなら飛行機の方がずっと便利。なので、名古屋からだと新大阪以遠、岡山・広島といったところへの新幹線の需要が高そうだ。

のぞみ333号の車内はお盆の自由席とは思えない、空席も見える状況。ゆったりと過ごした。

新大阪13:56着。地下鉄御堂筋線・中央線を乗り継ぎ、阿波座駅近くの宿泊先「ニューオリエンタルホテル」へ。地下に大浴場があるというので、ライブ後のくつろぎタイムを楽しみにしつつ、オリックス劇場へ向かった。

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