授業や生徒への対応で気をつけていること
生徒からの質問や発言に、最近ドキッとすることが増えました。
「中国ってむかつきますよね~」とか「韓国は(略)」とか。
しかも、教室に中国出身のご両親をお持ちの生徒がいるにもかかわらず、です。
そんな生徒に「そういう話もあるね」と対応すると、「うちのお父さん(お母さん)が~」と。
さて、教室でそらねっと先生はこういう発言にどう対応しているかというと…。
多くの見方を紹介できてこそ
教室で教える側としては、子どもが発してくる様々な質問・疑問に対しては多面的にかつニュートラルに対応するようにしています。
たとえば、「日本の進出は植民地になった場所にとってよかった」という意見をいう生徒には…
「日本だけじゃなくて、世界的に列強の進出で工業が発展した、それはそれで確か。でも、もともとあったはずの国家や文化が、宗主国の支配によって一時的に消えてしまったのも確かなんだ。仮に今の日本の政府が無くなって外国の支配に置かれたとき、『これでうちの国は良くなる』って考えるか、『国を奪われた』って考えるか、そう考えてみると当時の人の気持ちもわかるんじゃないかな。」
と答えたことがあります。
さまざまな考えの人がおり、その人ごとに「事情」と「理由」があること、そのこと自体を教室では学んでもらうようにしています。
そんな授業を展開しようとするとき、これまで私に出会ってくれたみなさんの声、経験が、すごく役に立っています。感謝しています。僕の担当する生徒たちは、みなさんの声、考え、経験もまた自分のものとして生かしていってくれるはずです。
もちろんそこで個人情報に触れることはしていませんから、ご安心を。
特に理由も無く、「自分と違う」他人を糾弾したり蹂躙する人を育成する気は、僕にはありません。
優秀な生徒たちだからこそ、広くモノを見渡せる人になってほしいのです。
そのためには「大人の事情」などという手抜きなことばはご法度です。