天翔橋北斗の旅々失礼します

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2015夏・長崎めぐりの旅 第3日目

人にとっての「平和」とは何か~8月15日(土)

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長崎駅前から長崎電軌1系統で市の北部へ。北端の赤迫駅まで。

 道路の真ん中にホームが1本あるだけの素朴な終点だった。路面電車の終点ってどこもそんなものだが。

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これで、長崎電気軌道の全路線を制覇。

平和公園

長崎に来たからには、ここを訪れないわけにはいくまい。平和公園で有名な像をカメラに収めた後、徒歩で原爆資料館へ。展示は淡々と8月9日のあの惨劇を伝えていた。でもその「淡々さ」ゆえに、迫り来るものがあった。

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次の場所に向かう道すがら、いろいろ考えた。

「安心して暮らせる」こととはどういうことなのか。「不安の種を抱え込まずに生きていけること」だ。ただ生きているだけでもそんなの難しいのに、わざわざ「不安の種」を作り出す必要など、ない。

どうやったら「不安の種」が減らせるのか。個人個人が幸せであることとは。

本当に突き詰めなくてはいけないのはそれ。一時の損得勘定では、幸せは来ない。

浦上天主堂

そんなことを考えながら、浦上天主堂へ来た。爆心地から近いため、ほぼ壊滅状態になり、その後再建された教会堂だ。

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当時の爆風で倒れた建物も、そのまま固定されて残っている。

長崎港から軍艦島

観光シーズンな上に、世界遺産登録決定直後とあって、稲佐山の夜景ツアー同様、軍艦島・旧端島炭鉱へのツアーも満員御礼状態。

どうしても見てみたくて、上陸はできなくても…と朝、赤迫電停から電話をかけたところ、上陸しない周遊の船は予約可能とのこと。さっそくお願いした。

午後13時過ぎ。長崎港のターミナルへ。写真は撮りそびれたが、五島列島を中心とした離島への便もこちらから出ている。乗客もとても多かった。

いよいよ出港。やまさ海運(http://www.gunkan-jima.net/)のマルベージャ号。

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長崎港内にも世界遺産はある。三菱の造船所内のものを海上から見ることができた。

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1909年建造のジャイアント・カンチレバークレーン(中央右)。

軍艦島(端島)へは30分程度で到着。間近で見るとやはり迫力が違う。

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ここを拠点に2~3km程度離れたところまで掘り進んでいたという話を聞き、再び驚愕。

精霊流しの交通規制を避けて早めに空港に向かったため、精霊流しそのものは見ずに街中で精霊船を見た。思った以上に大きなもの、意外に面白い造作をしているものがあって驚いた。

羽田へ

帰りはまず茂里町(もりまち)の商業施設「ココウォーク」へ。ここは長崎市街地と浦上地区の間にあり、バスターミナルにもなっている。空港バスのノンストップ便もここが始発なので、あえてのこちらからの乗車にした。順調に走るバス。寝る乗客も多く、夏の終わりの感じたっぷり。

飛行機はANA670便、B777-200。行きよりは大きな機材だった。遅延無く定刻18:50で出発。夕暮れを東に飛ぶ便。先頭部向かって右側の窓際の席を取ったので、夕暮れがきれいに見えた。

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今日の食事

さいごに

長崎には色々なものが重なり合い、交差し合っている。市内でいろいろなものを見ていても、頭の中が16世紀から20世紀までを飛び回って、ぐるぐると混乱しそうだった。コンパクトな街なのに、見えてくるものはすごく深く、広く広がっている気がした。