2014年・夏の18きっぷ旅行3日目・4日目
おことわり:4日目の内容はありません
4日目は八戸~埼玉を在来線で移動したのみで、特に何もありません。
3日目(8月12日):宮古~八戸(途中寄り道いっぱい)
一番気になっていた場所:三陸鉄道・島越駅
三陸鉄道の島越駅のあたりは、おそらく三鉄沿線の中では、東日本大震災によって最もひどく被害を受けたところだろう。
2009年11月に僕はこの地を訪れている。強行軍の旅行だったため、短時間しか滞在できなかったけれど、この見事な駅舎が本当に印象に残っていた。
2011年3月11日・東日本大震災。
しばらくして、三陸鉄道のウェブサイトが更新され、島越駅付近の状況が写真入りでアップされた。
呆然とした。あるべきものが一切そこにないのだ。駅舎も、線路も…。
そのショックのため、運転を再開したと聞いても俄には行く気にならず、全線運転再開したら行こう、と決めていたのだ。
朝食をとり、三鉄北リアス線へ。折から「あまちゃん」ブームに夏の観光シーズンとあって、乗客も多い。
島越駅までやってきた。以前の駅とはちょっと場所がずれているようだ。
この階段にも見覚えがある。
駅周辺はかろうじて「駅だけは復旧した」という状況で、まだまだ道路も建物も未整備。でも、工事用車は動いており、蘇りへの息吹が感じられた。
新築なった島越駅には売店や展示室もあった。何となく公民館のような機能も持たせられそうな感じもした。
自然を全身で感じて:北山崎断崖クルーズ
地元・田野畑村が運営する遊覧船に乗ってみた。
景勝地の北山崎までの往復。かなり時間はかかったけれども、その雄大さには圧倒された。こういうとき、人の営みの小ささを実感する。こんなもの、人間にはとうてい作り得ないのだから。
島越の港へ戻ってきた。
駅までのみちすがら。本来なら海岸に向かう斜面に段々に家が建てられていたはずなのだが、残っている家はわずか。水産加工場であったろう場所も、廃墟に。そして「こんな対策までしているのか」と感心した漁港からの道路をふさぐ防潮扉は、根こそぎ消えていた。
やはり「かつてそこにあったはずのもの」がないというのは、思った以上に衝撃だ。
鉄道ダンシ人気?:三陸鉄道・田野畑駅
こちらは高台の山陰にあったこともあり、震災前の姿をとどめていた。
しかし、津波は駅近くまで上がってきていたそうだ。
ところで、田野畑駅と言えば「彼」。
「鉄道むすめ」に次いで登場の「鉄道ダンシ」。まだ西武鉄道と三陸鉄道のみだけど、あんがいにグッズは売れておりました。
東海岸のサンセット:JR八戸線・久慈~八戸
クウェート支援の最新鋭気動車で久慈駅へ。そこで待っていたのはキハ40。以前に津軽に行ったときにも乗った車両だ。
こいつ、今時、冷房がないのです。
といっても、夏の夕方、窓を開ければ心地の良い潮風が入ってきます。
車窓からの見事な夕焼けを見ながら、八戸へと向かったのでした。
おまけ
八戸駅併設・「ホテルメッツ八戸」内「烹鱗(ほうりん)」にて。