天翔橋北斗の旅々失礼します

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横川鉄道文化むらと、磯部温泉をたずねて

毎年この時期は、年末年始の講座の準備で忙しい。

ですが、だからこそ「わざわざ時間を取って」リフレッシュするときが必要。
たまたま先月、駅にあったパンフレットで、12月14日に高崎~横川でSL列車の運転があると知り、出かけました。

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列車「SLググッとぐんま ファイナル碓井」は、ひっきりなしに行き交う各線の電車の合間を縫って、9:40すぎに高崎駅に入線。ほどなく発車となりました。

牽引するはD51 498号機。おなじみの「デゴイチ」です。

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群馬県内だけでなく、東北にも顔を見せるなど、活躍の場の広いSLであると同時に、現在、一般の鉄道路線を走ることができる、日本で唯一のD51型蒸気機関車です(限られた区間では、京都「梅小路蒸気機関車館」の200号機があります)。

客車もなかなかです。昨今のSL列車が牽引する車両には2種類あり、ひとつが、エアコンを完備した12系客車(秩父鉄道のパレオエクスプレス、JR東日本磐越西線【新津~会津若松】のSLばんえつ物語など)と、今回の「SLググッとぐんまファイナル碓井」でも使用された、旧型客車があります。

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ご覧の通り、冷房無し。暖房は足元の暖房器にSLのスチームが送られてくるという方式。
この日は寒かったので、暖房がフル稼働。停車中の駅では「ごっごっごっごごごごご」という、蒸気が通る音がしてきました。

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列車は、関東平野をひた走ります。

やんわりした内装の客車に、自分も同行者もゆったりした気分に。

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終点では、この方が待っていました。群馬県のキャラクター「ぐんまちゃん」です。サービス精神旺盛で、カメラに向けてポーズをとり続けていました。

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SL横にぐんまちゃんがちらっと見えていますね。

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横川駅からは、鉄道文化むらへ。

長野新幹線開業前に特急「あさま」として、旧国鉄最急勾配の碓氷峠を越え走った、189系特急型電車です。

碓氷峠を越えた線路は何度か付け替えられていますが、廃止になった段階の線路は現在も残っており、トロッコ列車「シェルパくん」が運転されています。

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シェルパくんの車内からも急勾配が確認できますね。

実はこちらは新線の方。明治期に開業したときのアプト式の旧線は、現在は遊歩道としての整備がされており、歩いて行くことができます。

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煉瓦積みのトンネルは、部分的には補強されていますが、いまだにその姿をとどめており、中を歩くこともできます。

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「めがね橋」と通称される橋まで来ました。

先にはもっと続いているのですが、ここで引き返します(筆者代理としてぐんまちゃん(小)に登場いただいております)。

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煉瓦造りの変電所も残されています。

他が電化されてなかった時代、トンネルが多く急勾配のため、乗務員や乗客の健康のために、いち早く電化が進められたのも、この区間でした。

そして、長野からの蚕糸を横浜に向け輸送し、近代日本の外貨獲得に貢献したのも、この路線です…もちろんその裏には様々な犠牲があったわけですが。

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山から下りてきたら、横川で釜めし。

補助機関車の増結のため、長い停車時間を取っていた横川駅。そこで売られていたのがこの釜飯です。長野方面への列車はもう通りませんが、各所で販売が続けられています。

帰りは、普通列車で磯部へ。市営の温泉施設でくつろぎました。塩分が強く、熱めのお湯は、碓氷峠での疲れをじっくりとってくれましたよ。